僕らがしがみつくレール〜働きたくないでござる

‪中学の修学旅行、僕らは東京へ行った。田舎の中学生にとって東京は夢にまで見た場所であり、前日の夜は眠れなかった。‬
‪1日目、社会見学と称して満員電車に乗らされる事になった。駅のホームへ行く。なんとも形容できない憂鬱な雰囲気がそこにはあった。‬

今にも死にそうな顔をしたサラリーマンが数えられないほど押し込められ運ばれる様は、あの夢にまで見た東京とは全く違う、気味の悪いものだった。

それまでの僕は勉強を頑張り、進学に強い高校に進み、就職しやすい大学へ行き、東京の大企業に勤めるつもりだった。

僕はなんのために勉強をするのか分からなくなった。都会へ出なくても、たとえ満員電車に乗らなくても、僕らは死にそうな顔で働かなきゃいけない。そんなもののために受験勉強という苦役を強いられるのなら、いっそ学生のうちに死ぬことが賢明なのではないか。とすら思った。この考えは未だに心の中で燻っている。

僕は就職せずに生きていきたい。それが出来ない事は分かってる。だけどその方法を模索することを止めてしまったら、僕の死体が線路に転がることになるだろう。

この電車は、僕を未来へ運んでくれない。